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アナグラム(1)

す暗い穴蔵の中でのことです。


「あなたは宇宙人?」
目の前にいる奇妙な生き物に少女は問いかけました。
宇宙人と呼ばれた生き物は首を傾げて、不思議そうに少女のことを見つめていました。
「わたしはシノサキユキホ」
ユキホちゃんはポシェットから四角い箱を取り出しました。
「お菓子あげる!」
手のひらに出されたお菓子を、宇宙人は頭からぱくっと食べました。
見たことのない食べ方にユキホちゃんは大きなおめめをパチパチさせて驚きました。
すると、宇宙人はとても嬉しいことがあったかのようにぴょんぴょんとユキホちゃんの周りを飛び跳ねました。
どうやら貰ったお菓子をとても気に入ってくれたようです。
その様子を見たユキホちゃんもとても嬉しくなりました。
残りのお菓子も二人で一緒に食べました。
宇宙人は話すことができませんでしたが、一生懸命飛び跳ねたり、身体をすり寄せたりしてユキホちゃんに
気持ちを伝えようとしました。ユキホちゃんもうんうんと頷きながら理解に努めました。

そうしていく内に、言葉のコミュニケーションこそないものの二人の間には友情が芽生えたのです。

「友だちの印にこれあげる!」
ユキホちゃんは自分の前髪を止めていた橙色の髪飾りを宇宙人にあげました。
宇宙人はたいそう喜びました。
そしてお礼に、まるで空を固めたように青い髪飾りをくれました。
ユキホちゃんもすぐに気に入りました。

遊び疲れたユキホちゃんはいつの間にか穴蔵の中で眠ってしまいました。
起きてみるとあの宇宙人はどこにもいませんでした。
夢だったのかな、とユキホちゃんは思いました。
でも、ユキホちゃんの手には宇宙人から貰った青い髪飾りがしっかりと握られていたのです。


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